INTERVIEWインタビュー

INTERVIEW

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画家MASAHITO HIRANUMA氏インタビュー

インタビュー

レストランVIVIが誇る、天井高9mのギャラリー空間。
世界で活躍するアーティストによる個展やイベントなど、名古屋初の「料理×アート」が満喫できるのが魅力です。

2021年3月9日からは、オープン記念の第一弾として画家MASAHITO HIRANUMA氏によるアートギャラリーがスタート。
HIRANUMA氏本人に、VIVIの印象やアートの楽しみ方などをインタビューしました。

 MASAHITO HIRANUMA
 1962年生まれ。パリ-東京コレクションなどの選曲、演出助手、スタイリスト、演劇の舞台音響などの仕事を手がけながら、自分自身の表現を求めて絵画制作を始める。
 90年に西洋芸術の実物に触れるため、コンテンポラリーアートの動向を知るために渡仏。94年にパリPROCREARTでデビュー、パリで活動しながら独自のスタイルを探究。98年帰国。横浜での個展を皮切りに個展を中心としてゲリラ的に活動中。
 2013年以降、新シリーズFASHIONの個展を始まりとして、シリーズ展開されたROCK STAR、CONTEMPORARY MUSIC、FASHION No.09、NEW WAVEなど、感じるままをダイレクトにぶつけた作品を積極的に発表している。(WEBページより引用) 

――今回、VIVIではどんな作品を?

今度の6月にフランスのgalerie artfontainebleaに展示する【FASHION No.9】のシリーズから5枚、新作【NEW WAVE】シリーズから5枚、【FASHION】シリーズから 「ROCK STAR」「EROTICA」などを展示・販売しました。

――こう並べて見てみると、たくさんの女性に囲まれているみたいですね。

女性を描くほうが多いかな。って言うか男を描いたことがないかもしれない(笑)
モデルにしているのは自分の好きな女の子たち。昔は雑誌を見てヒントを探してたけど、いまはSNSを参考にしたり、出会った人を観察したり。

――【NEW WAVE】シリーズについて。

最初は遊びで描きはじめたけど、パンクな女の子を描いているうちに可愛く思えてきて。きっとみんなも抽象画を見て興奮するよりも、こういうセクシーでぞくっとする女の子を見て興奮したほうがいいでしょ(笑)
このシリーズは、アブストラクト(抽象画)のテクニックと絵的バランス、そしてギリギリ平面的な画法を意識して描いているから、そこが伝わると嬉しいな。

――ご自身の作品について。

例えば【FASHION】のシリーズは、実際の洋服のポートレートの印象からキャンパスにダイレクト描いて仕上げるアブストラクト。そこから始まって、PCにはめ込んだものをまたアブストラクトに起こしたりコラージュしたり。
どんな作品でも自分がワクワクしてないと描けないし意味がない。絵からエネルギーやパワーが放たれているものが見たいけど、それが無いから自分でつくるっていう感じかな。

――どれもこれも色合いの表現がすごいですね。

色に関しては天才だから(笑)、そこは任せて。

――作品のテーマについて。

全ての作品における大きなテーマは「遊び心」と「喜び」。

例えばヨーロッパでは、宗教とか死が人生や日常のなかに当たり前に存在してて、芸術の大きなテーマとなることが多い。だからそのなかに生きることの本質を見つけだして、癒し、救い、大きな愛、宇宙感からの気づきが喜びと共感に結びつく。そしてその気づきが人生の目的とつながることが多い。
でも僕の場合は、ダイレクトに遊び心あふれる喜びを全面に押し出す。それが僕の求める光。
作品を観ながら笑い、遊び、解放され、作品を愛せれば楽しいじゃん。真剣に遊んでます。

――普段はどのように創作活動をされていますか?

アトリエは、このVIVIのギャラリーよりも狭い6帖くらいかな。頭のなかは常に創作していて、今この瞬間にもアイディアを模索してる。
実際描き始めると気分にムラがあるから、飽きるとこっちのシリーズ、またこっちのシリーズ…って毎日ずーっと描き続ける。朝起きて「今日はどんなのが描けるかな?」って。

――VIVIでギャラリー開催することになった経緯は?

去年、友人のタカ プリンシパルさんの個展に行った時に、初めて杉本さんに会ったのが最初。みんなで酔っ払って大騒ぎして…そこからは覚えてないんだけど(笑)
タカさんに「VIVIで最初のギャラリーをやらない?」って言われて「喜んで!」と。
タカさんが空間をプロデュースするってだけで興味があったし、僕も機会があればそういうのをやりたいなと思って。

――初めてVIVIの空間を見てどう思われましたか?

「おもしれえ!」と。今は世の中が面白くないし、アーティストが表現できる場所が出てきたら、アーティストとしては面白い。
東京でも、こんなふうにアートピースだけでやっている飲食店は少ないんじゃないかな。

――絵の選び方を教えてください。

とにかく直感!自分が愛したもの以外目がいかなくなるから、好きなものがなければ無視。
自分が愛した絵は、絵も自分を愛してくれる。絵が「おはよう!」って言ってくれる(笑)
もし1ヶ月の間で3回見にきたら3回とも印象が違うかもしれない。いいと思えるタイミングや出会いがあれば遊んでいただきたい。僕の作品を見て笑っていただきたいですね。

僕のサイトでも購入できますよ。

――どこに飾るのがオススメですか?

どこでも!形をつくらないのが大切。

――トイレだと絵の女性に見られている気がしませんか。

最高じゃん。

――今、注目しているアーティストはいらっしゃいますか?

今、注目しているアーティストは……HIRANUMAですかね(笑)
アーティストはみんな自分が一番だと思うよ。

――今後のVIVIに期待することは?

遊びを前面に押し出してほしいですね。
普通のギャラリーだったら絵が目的の人しか来ないけど、ここは違う。実際、食事をしにきて絵を買う人は少ないと思う。でもこういう場所があるのが面白い。
絵に興味がない人でも気軽にアートが見れて、おいしいもの食べて、お話しして、吸収して、またここに集まってくる。
そういう場所があるっていいなって思います。

――HIRANUMAさん、ありがとうございました。

取材・テキスト/ライターチームマムハイブ(mamhive)https://mamhive.com/

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