INTERVIEWインタビュー

INTERVIEW

10

壁画/中庭オブジェペインティング WOK22さんインタビュー

インタビュー

空間、料理、アート、音響、照明…それぞれのスペシャリストが出会い、結成された「チームVIVI」。全員の個性が見事に融合し、唯一無二の空間が完成しました。

今回は「チームVIVI」として、店内壁画や中庭アートを担当したグラフィックアーティスト/ペインターのWOK22さんに、VIVIでの作品に込められた想いやチームVIVI誕生の経緯について伺いました。

――WOK22さんの作品について教えて下さい。

福岡に住みながら、アート制作やグラフィックデザイン、LEDネオンサインなどを幅広く制作しています。

最近では、福岡ソフトバンクフォークスのユニフォームのデザインをしました。近年災害に見舞われることが多い九州を、野球を通して応援する「ファイト!九州」というプロジェクトです。入場者全員にプレゼントされるユニフォームに、九州・沖縄の県花をモチーフに華やかで躍動感あふれるデザインを施しました。

――VIVIの壁画を担当した経緯は?

もともと交流があった、コンセプターのタカさんに声をかけてもらったのがきっかけです。

僕は地元が名古屋ということもあり、名古屋に帰ったときにタカさんとオーナーの杉本さんから詳しくお話を聞きました。

当時は、VIVIの名駅からの移転物件が決まったばかりの頃で、店舗がスケルトンになる前の状況。タカさんから「南志保さんや牧かほりさんも一緒に制作できたらおもしろくない?」なんて話を聞き、ウキウキしたのを覚えています。

――オーナーの杉本さんの印象。

初めてお会いした時は、元気な人だなあと。てきぱきお話されていて、杉本さんなら企画もシャキシャキ進みそうだなという印象を持ったことを覚えています。

実際に仕事を進めていくうえでも決断力があり、「やる」「やらない」がはっきりしている、こだわりのある方でした。

ーー他のアーティストとの出会いについて。

一緒にアートを担当した南志保さんと牧かほりさんとは、ZOOMミーティングが初対面でした。僕より大先輩なのにとても気さくで、オンライン越しなのにすぐに意気投合しましたね。すぐに「これは楽しくできそうだな」と感じました。

いつもは基本ひとりで絵を描いているので、今回のようにしっかりとしたコンセプトのもと共同で作品を作り上げる経験はあまりありません。ドキドキ、ワクワクしながら参加したことを覚えています。

ーー制作現場の雰囲気を教えて下さい。

アーティストたちとの現場は、まるで昔からの友達のような和気あいあいとした雰囲気。冬の現場はとても寒く、手がかじかんで筆が動かなかったことも(笑)。でもそれすらも笑い合ったり、まるで合宿のような感じで楽しく制作ができました。

そんな良い雰囲気だったからこそ、全員のアートが化学反応をおこして素敵な作品につながったんだと思います。自由に制作ができる環境を整え、明るく現場を盛り上げてくれた杉本さんのおかげでもありますね。

ーー壁画のイメージやコンセプトについて。

かほりさんと共同制作した吹き抜けの壁画は、方向性や考え方、バランスなどを現場で話し合いながら自由に描くことができました。

VIVIのコンセプトのひとつが「都会の中の自然」。壁画では、風の流れや気の流れをイメージしながら僕なりに表現しました。僕が描いたのは「だいだらぼっち」のような、ぷにゅぷにゅとした生命体。この生命体がエネルギーとして、上から降りてきたり、下から登っていったりしています。

もともとは、エネルギー(生命)が屋根の隙間からVIVIの中に染み入り、VIVI全体にエネルギーが周るというイメージで制作していたのですが、最近改めて見てみたら、VIVIというお店のエネルギーが外へ外と伸びているようにも感じてきたり。

見た人それぞれが、アートを自由に捉えてほしいですね。

ーー中庭のアートについて。

中庭のアート部分は、屋根がなく直接空へとつながるエリア。だからこそ開放感や空に抜ける感じを表現しました。

志保さんの作品であるオブジェの角や線を活かすため、雲の絵は描きすぎないようバランスをはかりました。事前にラフを描くというより、現場にて鏡の反射や空間を把握し、それらを活かすことを心がけましたね。【外とのつながり】を意識した作品です。

―ーVIVIが完成したときに感じたこと。

いい意味で違和感を感じました。

常に完成をイメージしながら描いていましたが、照明やガラス、カウンターすらも入っていない状態から制作に取り組んでいたので、照明の明かりが灯って完成した全体を見通した瞬間はとても新鮮な違和感でした。

アートは【終わり】が難しいんです。描き続けようと思えばずっと描けますし、シンプルにしようとすればどれだけでもシンプルにできます。タカさんや志保さんとも相談しながら絵の終わりを考えたのですが、完成して「やはりあの部分はここで止めて良かった」と思える部分もありました。

ーー作品の楽しみ方は?

アートは説明してしまうとそのとおりに決めつけて鑑賞してしまうので、見た人が感じるままに、自由に楽しんでもらいたいです。

コンセプトやアーティストの気持ちはあくまで後付けで、あとから解説を聞いて「そんな気持ちが込められているんだ」、「そういう想い、確かに感じるよね」など、そんなニュアンスで感じてもらえれば良いんです。アートが素敵だと感じる人もいれば、アートをアートとして捉えず、空間の一部として感じているだけの人もいる。

だからまずはその吹き抜けのボリュームや、入店時の空間インパクトを素直に感じてほしい。絵やオブジェと交わったVIVIという空間のボリューム感を体感してみてください。

ーーVIVIでの楽しみ方を教えて下さい。

日本ではこのように大きくアートを魅せるレストランは珍しいので、まずはスペース全体を楽しんでほしいです。お酒・料理・空間・アートとこだわりの詰まったお店なので、そのすべてを楽しんで欲しい。キョロキョロしてお店全体を見渡してほしいです(笑)。

2階のアーティストの展示もひとつの見どころです。1階バーカウンターで頼んだお酒を2階に持ち込んで、アート鑑賞をするのもあり。席に座って美味しいご飯に舌鼓を打つのもあり。各々のVIVIの楽しみ方を見つけ、思い思いに楽しんでいただけたらと思っています。

オーナーの杉本さんも、本当におもしろいキャラクターの方なので、仲良くなるとより一層楽しめますよ!

――最後に、今後のVIVIに期待することは?

アート空間とお客様、そして食と音楽が今後もどんどん融合していくことが楽しみです。

VIVIはレセプションイベントや立食パーティーなどにも適していますよね。じっくり食事に集中してもらうのも良いのですが、レセプションなどのイベントで立って動き回ってもらうことで、より食・空間・お客様が混ざりVIVIの魅力がもっと伝わるんじゃないかなと思っています。コロナが落ち着いたら、もっと積極的にイベントができるようになると思うので、ワクワクしますね。

あとは、志保さんやかほりさんともまた一緒に展示がしたいです。本当はオープンのタイミングで僕たち3人のことを知ってもらうイベントがしたかったのですが、緊急事態宣言などで実現ができませんでした。

だから今後は、周年などの区切りに3人展みたいなものもできたらいいですね。みなさんも、楽しみにしていてください。

――WOK22さん、ありがとうございました。

WOK22さんウェブサイト http://www.wok22.com/

取材・テキスト/ライターチームマムハイブ(mamhive)https://mamhive.com/

RELATED

関連記事

PAGE TOP